茶倉・茶缶と醒茶缶
餅茶をまるごと保管するなら、綿紙に包んで箱に入れ、ゆっくり寝かせます。一方、ほぐしたお茶や普段飲むお茶には、小さな容器が必要です。茶倉、茶缶、醒茶缶といった名前はよく混同されますが、用途は少しずつ違います。
茶倉とは
「茶倉」には、文脈によって二つの意味があります。
- お茶を保管する空間:お茶専用の部屋、棚、倉庫。たとえば「家の小さな茶倉」。
- お茶を保管する大きな壺:容量の大きい陶器の壺、紫砂の壺、建水紫陶の壺で、357 g の餅茶一枚、さらには 1~2 筒が入ります。
ここで扱うのは二つ目、餅茶一枚や一定量のお茶を保管するための大型の容器です。保管スペースの計画は家でのプーアル茶の保存方法をご覧ください。
茶缶と醒茶缶
- 茶缶:ほぐしたお茶を普段保管する缶で、容量は 100 g から数百 g まで。陶器、磁器、錫、鉄、紙などの素材があります。
- 醒茶缶:「醒茶(お茶を目覚めさせる)」専用の缶で、たいてい無釉か半釉の陶器の壺で、口が広めです。ほぐしたばかりのお茶を入れて数日から 2 週間置くと、茶葉が少しゆるみ、こもったにおいや倉庫のにおいが抜けて、香りがいきいきとします。
醒茶缶は役に立つ?
役に立ちますが、そのはたらきはごく素朴なものです。ほぐしたお茶に、清潔で、通気性があり、光が当たらず、温度が安定した「休む」場所を与えることです。餅茶からほぐしたばかりのお茶は、圧延や包装のときのこもったにおいをまとっていることが多く、缶に入れて数日置くと、においが開いてきます。
ですから専用の醒茶缶を買う必要はなく、清潔でにおいのない陶器の壺、厚手の紙の缶、クラフト紙の袋でも、同じような役割を果たせます。醒茶のやり方は洗茶と醒茶をご覧ください。
陶器の壺は釉薬あり?なし?
| 無釉の陶器の壺 | 釉薬つきの陶磁器の壺 | |
|---|---|---|
| 通気性 | よい。陶の壁に細かな気孔がある | 悪い。ほとんど通気しない |
| においを吸うか | 吸う。新しい壺は土のにおいがあるので先に処理が必要 | 吸わない |
| 向いている用途 | 醒茶、熟成を続けさせたい生茶の保管 | 醒茶を終えた、近いうちに飲むお茶の保管 |
| 台湾の梅雨時 | 壺自体が湿気を帯びないよう注意 | 湿気を比較的遮断できる |
よくある使い分けは、生茶や寝かせ続けたいお茶は無釉の陶器の壺に、普段飲むお茶や香りを逃がしたくないお茶は釉薬つきの壺か密閉容器に、です。
新しい無釉の陶器の壺は、使う前に水で洗い、数日かけて完全に乾かし、土のにおいがはっきりしなくなってからお茶を入れましょう。
一つの缶に何種類入れていい?
一つの缶には一種類のお茶。茶葉はにおいをとても吸いやすく、生茶と熟茶を同じ缶に入れると熟茶の熟成香が生茶の花の香りを覆ってしまいます。違う山の生茶を混ぜても、においが移り合います。無釉の陶器の壺に移ったにおいはさらに抜けにくいので、一つの壺は一種類のお茶専用にし、壺に茶名と入れた日付を貼っておくのがよいでしょう。においの移りについては茶葉のにおい移りをご覧ください。
素材ごとの缶
- 陶器の壺、紫砂の壺、建水紫陶の壺:通気性があり光を遮るので、醒茶や生茶の保管に向いています。
- 磁器の壺(釉薬つき):密閉性がよく、においを吸わず、短期保管に向いています。
- 錫の缶:密閉性がよく光を遮り、普段飲む散茶によく使われます。
- 紙の缶、クラフト紙の袋:安価で通気性があり、少し湿気を吸うので、短期の醒茶にとても便利です。
- 鉄の缶、アルミの袋:密閉して光を遮るので、ティーバッグや龍珠のような小包装に向いています。
容器のより詳しい比較は容器の選び方をご覧ください。
缶でお茶を保管するときの習慣
- 缶は涼しく、光が当たらず、床と壁から離れた場所に置き、台所には置かない;
- お茶を取るときは手を乾かしておき、取ったらすぐにふたを閉める;
- 梅雨時は缶を開けてにおいを確かめ、こもったにおいやカビ臭さがあれば取り出して点検する;
- 一度にほぐすのは半月から 1 か月分。多すぎると長く置きすぎてしまいます。
少量のお茶の容器
龍珠、ティーバッグ、小青柑のように一つずつ包装された少量のものは、元の包装のまま保管するのが一番です。さらにふたつきの缶や箱に入れれば、取り出しやすく、保護も一段増えます。龍珠とティーバッグの保管は龍珠の保存と贈り方と龍珠・散茶・ティーバッグ・小青柑の保存方法をご覧ください。
よくある質問
茶倉とは? お茶を保管する空間を指すこともあれば、餅茶一枚や一定量のお茶を入れられる大型の陶器の壺や紫砂の壺を指すこともあります。
醒茶缶は役に立つ? 役に立ちます。ほぐしたばかりのお茶を清潔で通気のよい場所に数日置くと、こもったにおいが抜けて香りが開きます。清潔な陶器の壺や紙袋でも同じような役割を果たせます。
陶器の壺は釉薬あり?なし? 醒茶と生茶の保管には無釉の陶器の壺を。近いうちに飲む、香りを逃がしたくないお茶には釉薬つきの壺か密閉容器を。
一つの缶に何種類入れていい? 一つの缶には一種類のお茶。生茶と熟茶は必ず分け、無釉の壺は一種類専用にするのが理想です。